経営幹部としての必要条件

日本人は、研修に対して前向きではない。特に部長以上は「自分は、もう完成された人間だ。研修など必要ない」と思っている。この「勘違い」こそが、その本人そして部下たちの不幸の始まりだ。自分が成長することについて「その必要はない」と思ったら、その人はそれで終わりである。研修に限らず、新しい」知識を得ること、新しい人間関係を築くことなど、未知の知識を得る好奇心を失うと、この勘違いが始まる。

高品質で幅広い人脈を作る

未知の人と話すことは、脳科学の観点からも大切であることが分かっている。初対面の人がどんな人かを判断するために、脳の中では、視覚や聴覚から得られた情報が、大脳辺縁系にある扁桃体に送られてくる。そのことによって、扁桃体自体が活動し、その機能が鍛えられる。よって、この部分を鍛えると、ストレスに強い脳を作ることができる。ところが、新しい人との出会いを求めない場合ストレスに弱い脳を持った幹部になる恐れがある。

～　経営営幹部 仕事の哲学 田口　力 著 日本能率協会マネジメントセンター 2016.10.30発行 1,600円　～